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電子ビーム溶接(EBW)
EBWの特徴
電子ビーム溶接法とは、高真空中でフィラメント(陰極)を加熱して、放出した電子を高電圧で加速し、電磁コイル(集束コイル等)で集束し、被溶接部に衝突させ、電子ビームの運動エネルギーを熱エネルギーに変換して溶接する方法です。

1 開先を取る必要がなく、突合せだけでよいので、歪みが少なく、段取りも簡単です。通常溶接棒は不要なので、高価な材料ほどメリットがあります。
2 銅の厚板が予熱なしで溶接できます。
3 Ti,Mg,Al等活性な金属が容易に溶接できます。シールドガスの必要がないので、複雑な形状のものほど大きな効果が得られます。
4 溶着金属中にガスおよび非金属介在物を含まないので、真空機器、半導体用機器、理化学機器などの溶接に最適です。
5 厚板から薄板まで欠陥の少ない溶接ができます。
6 NCが付いているので複雑な溶接線にもならうことができ、結果の再現が可能です。
7 溶接部の結晶粒が小さく、機械的性質が優れています。
8 間隔をおいた2枚の板を片側から貫いて溶接できます。

当社グループの電子ビーム溶接装置の主仕様
黒木コンポジット株式会社 (福岡県鞍手郡)
1号機(1984年設置)
定格出力: 30kW
加速電圧: 70kV
溶接室寸法: 2400mm×2030mm×1775mm
ストローク: X軸  1050mm(テーブル移動)
Y軸  800mm(テーブル移動)
Z軸  400mm(溶接銃移動)
溶接姿勢: 下向,横向
2号機(1988年設置)
定格出力: 15kW
加速電圧: 70kV
溶接室寸法: 3200mm×1200mm×1750mm
ストローク: X軸  1050mm(テーブル移動)
Y軸  400mm(溶接銃移動)
Z軸  400mm(溶接銃移動)
溶接姿勢: 下向,横向
3号機(1997年設置)
定格出力: 9kW
加速電圧: 60kV
溶接室寸法: 1900mm×1300mm×1250mm
ストローク: X軸  700mm(テーブル移動)
Y軸  400mm(テーブル移動)
溶接姿勢: 下向
4号機(2012年設置)
定格出力: 30kW
加速電圧: 70kV
溶接室寸法: 7300mm×2000mm×1800mm
ストローク:
溶接姿勢: 下向,横向
株式会社黒木工業所 光工場 (山口県光市)
2号機(1998年設置)
定格出力: 30kW
加速電圧: 70kV
溶接室寸法: 9200mm×1200mm×1400mm
ストローク: X軸  3000mm(テーブル移動)
Y軸  450mm(溶接銃移動)
溶接姿勢: 下向
3号機(2005年設置)
定格出力: 30kW
加速電圧: 70kV
溶接室寸法: 9200mm×1400mm×1200mm
ストローク: X軸  3000mm(テーブル移動)
Y軸  450mm(溶接銃移動)
溶接姿勢: 下向
4号機(2007年設置)
定格出力: 15kW
加速電圧: 70kV
溶接室寸法: 7600mm×1300mm×1450mm
ストローク: X軸  800mm(テーブル移動)
Y軸  400mm(溶接銃移動)
溶接姿勢: 下向
黒木工業株式会社 姫路工場 (兵庫県姫路市)
2号機(1989年設置)
定格出力: 30kW
加速電圧: 70kV
溶接室寸法: 10400mm×2450mm×2550mm
ストローク: X軸  3100mm(テーブル移動)
Y軸  1000mm(テーブル移動)
Y軸  1000mm(溶接銃移動)
Z軸  1000mm(溶接銃移動)
溶接姿勢: 下向,横向
3号機(1997年設置)
定格出力: 15kW
加速電圧: 150kV
溶接室寸法: 3600mm×2000mm×2100mm
ストローク: X軸  1740mm(テーブル移動)
Y軸  940mm(テーブル移動)
溶接姿勢: 下向
Steigerwalt社製の高電圧タイプの装置です

電子ビーム溶接の応用例
涙滴型チタン合金製タンク
 

(Ti-6Al-4V)
アルミニウム合金製 超高真空用球形チャンバーク

(A5052/A2219)

熱処理ライン用ハースロール